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2018.12.14
木の専門家】"デザイン工房" 江田さんにインタビュー

「生命の循環」をコンセプトに、計画伐採した木材や、端材、リサイクル材などを使った内装や家具をデザインしている工房の代表"江田 治"さんに木の魅力をインタビューしてみました。


木材の美しさとは・・・?

やはり、毎日木材を見ていると自然の造形なので作ろうと思って作れるものではなく、真似をすることができないところです!
木目を見ていると、同じ模様をたくさん集めて何か作ったら面白いのではないか?や何が作れるのかな?と発想が広がっていくことも木の美しさでもあり、面白さです。

もちろん、人によっては気持ちが悪いと思う模様もあると思います。
しかし、その見る人によって180°評価が違うところが大きな魅力です。

木にも人間同様個性がたくさんあり、切れ目が入っている木を見て割れくるので嫌だという人いれば、逆に私はこの模様がいっぱいあったら一つのアートにならないかな〜と考えてしまうのですよ。笑

このように見るひとによって評価のされ方が違うのが木の魅力でもあり、美しさでもあると感じますね。もちろん私にもあまり好みではない木目もありますよ。。笑

丸目玉の模様はあまり好みではありませんし、、、この模様は枝打ちしておらず成長が早い木(枝打ち=下枝や枯れ枝を切って木の手入れをすること)の特徴でもあります。

木自体は何百年も歴史が自生して、立っているだけで300年程の歴史がある木もあります。
例えば、桜を見に行って樹齢何年の桜など耳にする機会もあると思うのですが、一言で300年と言っても様々な風雪がある中で何もモノを言わずに耐えて毎年毎年花を咲かすということは本当に素晴らしいです。これも木の美しい魅力の一つですよね!



江田社長にとって、木を見てこれはスゴイ!!と思う瞬間は・・・?

その木への巡り合わせは、高い木でも安い木でもその場によってあります。
丸太自体木を引いた時は、外身しかわからず中身は分からないので外身の傷などをみて虫に食われていそうだな〜、木目がしっかり出ていそうだな〜など思うことは多々あるのです。

その中で木を割った時、想像していた以上に木目が綺麗だなと思うことや製材していることもあって乾燥を上げていった際に、欠点がない木というのはとても少なく中心に木目が来ていて(中板木目=木目が中心にきていること)
且つ、長さが取れたと時はやはりこの木はスゴイ!とテンションが上がってしまいますね。


江田社長にとって綺麗な木目とは?

例えば、樹齢600年ほどあり、もう二度と出てこないだろうなと思う木なんかですかね!
見た目もそうですが自分にも分からない物語がきっとあるのだろうと見入ってしまいます。
そうゆう木はやはり綺麗だと思うし、どのようにこんな木を見つけて山から下ろしたのだろう〜と思うことから始まり、よく綺麗に乾燥させたよな〜、と思うのですよ。笑
やはり何気なく日常で使っている木でも一つひとつ物語があって、基本的に一人では出来ない仕事でもあるので様々な人の手を借りて最終的に製品となっているという物語がありますよね。
そのあと、オーナー様自体がその木をどのように使用していくのかということもありますしこのような木であれば、今後600年以上はまた様々な人のところへ行き使ってもらうことができるので次の世代に繋がっていくという魅力がありますね。
 
ただ、大きな一枚板では保管もしにくいという点もあるので今後切って使われることもあるだろうし、親が子へ残していったとしても置く場所がなく、こんなもの貰っても邪魔くさいと思う人も出てくると思います、、、

だからこそ、人と人との巡り合わせより木がその状態で残っているということにはとても意味があり物語があるとことが木材に取り憑かれている要因の一つでもありますかね。
ただ、一生かかっても勉強しきれないですね、、笑
 
>>江田さんが選ぶ一枚板はこちら
 


■専門家が教えてくれるみんなの疑問!
突き板、挽き板、無垢材違いってなに〜?無垢材の魅力を教えて!

 
基本的に昔は、全てフローリングは無垢材でしたが、日本の技術が発達し薄くスライスして、天然材だけど紙みたいに薄く作るというところから30年程前に時代に逆行していったという背景があるのです。それに反するように、人間って厚みをすごく感じられてしまうのですよ!

例えばフローリングでもなんとなく厚みがあるのでこれは無垢かなぁ〜?と分かったりすることもありませんか?
薄くスライスしても1.2〜1.5mmぐらいだと無垢っぽく見えるかな?というのがあります。
これはコストありきで半単板を使用しているという背景がありますけどね。

しかし、やはり一番は無垢材だと私は思います。
人間と同じで木も個性なので一つとして同じものがないですし、また無垢の場合メリットもたくさんあるのですよ!木も生きているので呼吸をします。
その為調湿効果があり空気を清浄化するという効果があり二酸化炭素削減でecoでもあり経済的な部分もあります。
また、無垢の木は強く奈良の法隆寺のように1300年以上存続する建物もあるので無垢材はとても強度が強く長持ちする建材なのですよ。
 

無垢材が少なくなってきてしまった江田社長が考える理由とは・・・

建材メーカーの営業マンが売れないというところから始まりました。
天然木なのにクレームにならない同じような木目を写真で撮り、同じような木目ばかり撮ろうとした結果、建材メーカーの営業マンは売れないからどんどん無垢ではなく、コストが安く薄い突き板・挽き板が一般的になって来たという経緯があります。

また、木の目利きのプロのような方が現在おらず、木材の規格に関しては、流通の条件が優先されてしまっているので規格外の商品関しては、捨てられているのが現状です。

しかし、それを有効利用していくということが今後の大きな課題ですね!
コスト面もとても重要なポイントではありますが、無垢材の良さを知っていただけて興味を持っていただけたらとても嬉しいと思います。
 
>>江田さんが選ぶ無垢の床材はこちら
  • 【Brooklyn】ブルックリンスタイルの商品はこちら
  • 【california】西海岸風の商品はこちら
  • 【French Country】フレンチカントリーの商品はこちら
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